「光源氏の家-T」 2004年10月 滋賀県
EV研究塔/提案





世間から派手好きと称され、生涯「孤独」と闘った光源氏。
京の都に住むも、
皆から迫害され須磨へと移るが、
所在を知られると逃げ隠れする生活を繰り返すようになる。
最後に辿り着いた琵琶湖の東岸にて、
雲隠れを可能とする空間と出会う。
どのようにして登ったのかは予測のできないところだが、
おそらく生命をかけ必死に登ったのであろう。
雲の上での生活は、
亡くなった母へ近付く満足感と、
誰にも追われない安堵感を与え、
彼を幸福へと導いてくれたのである。
源氏蛍の一生涯のように、
一見派手に見える彼の人生も、
その大半が孤独との闘いだったのである。

ある時代の先駆者達が光源氏を探し、
「雲まで伸びる塔」の下部に辿り着いた。
彼を見つける為には登る技術が必要であり、
研究を重ねる事となる。

研究を重ねた結果、「昇降機」を開発し、
彼に気付かれないよう、
高く、振動や音が出ないよう更に研究が重ねられた。
そして満足された技術に到達した後、
168mの上空に一つの広間を見つける。

広間に辿り着いた人々は、
ここが派手好きな光源氏の家と判断し、
現在彼がいない理由を
他の塔へ移転したからと考えるようになる。
更に高い建物へと光源氏を追い求め研究を重ねるが、
どの超高層建築にも光源氏の姿はない。

広間の上部に隠された狭く静かな一室で、
琵琶湖に映る月、源氏蛍を眺めながら
宇宙に羽ばたく夢をみる。

南西側               北東側

東立面図      南立面図      西立面図      北立面図


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